蓮が咲く季節、池の凍る季節、いつの季節も風景に溶けこんでいました。今年初詣で。
新年の幕明けに、
閉鎖の話題もどうかと思うけど
神奈川県立近代美術館 鎌倉ー愛称カマキン、について。
そのカマキンが65年の歴史に幕を下ろす。
手すり下の隙間で軽やかにみせる意匠が
細部にみられます。閉館は今月31日。もう一度行ってこよう。
細部にみられます。閉館は今月31日。もう一度行ってこよう。
1951年、
日本で初めて公立の美術館として誕生したカマキン。
ニューヨーク近代美術館、パリ市立近代美術館に次ぐ
世界で3番目の歴史をもつ。
ル・コルビジェに師事した坂倉準三が設計、
日本のモダニズム建築の傑作といわれ
美術ファンだけでなく多くの建築ファンも惹きつけてきた。
軽やかで真っ白に輝き
すっきりとした直線で構成された様式が特徴。
鶴岡八幡宮の敷地の中、参道の傍らにあるので
散策参拝の折りに目に触れ
蓮池と調和した風景としても親しんできた。
八幡宮への土地返還を機に
取り壊しが決まっていたところに保存運動が実り
建物の保存が決まったという経緯がある。
(美術館としては閉館。鎌倉別館と葉山館は変わらず開館)
これからどんな新しい命が吹き込まれても
「そこにある風景」が未来に引き継がれていくことに
胸をなでおろしている。
2011年当時の喫茶室「rencon」。
2階喫茶は大きな窓からの光が満ちて
キラキラ輝く蓮池が眺めた。
白い建物と光と水 ー
今観てきた名作名画を反芻したり
ぼうっと過ごしたり
鎌倉の中心地とは思えない
明るくて気持ちのいい空間だった。
ありがとう、カマキン。