快適視生活応援団目とメガネに関する豆知識目の健康 視力 > 近視矯正手術

目とメガネに関する豆知識

近視の矯正には眼鏡やコンタクトレンズを使うのが一般的でしたが、最近は最新技術の導入で近視矯正手術の精度が飛躍的に向上し、手術を受ける人の数も多くなってきています。現在日本で行われている近視矯正手術は、「PRK」と「LASIK」の2種類が主流となっています。いずれも「エキシマレーザー」という波長の短い紫外線を使い、角膜を偏平化して外から入ってくる光の曲がり方を弱めることで近視を矯正する手術法です。


●PRK(Photo Refractiv Keratectomy)とは?

近視の方の眼球は、やや横長に伸びた楕円形になっています。楕円になっている先端の、目の最も外側の部分に、レンズの役割をしている角膜があるのですが、これが眼球の変形に合せて歪んでしまっているため、ピントを上手く合わせることができないんです。
「PRK」は、この歪んだ角膜の表面にレーザーを当て、少しだけ削って平たくすることで、再びピントを合せられるようにする方法です。


●LASIK(Laser in situ Keratomileusis)とは?

「LASIK」という手術法は、角膜を削るという点では「PRK」と同じです。ただ大きく「PRK」と異なるのは、「PRK」が角膜の表面を直接削るのに対して、「LASIK」は角膜表面ではなくその内側にレーザーを当てて手術するところにあります。
「LASIK」ではまず、『マイクロケラトーム』というカンナのような機械を使って、角膜の表面をきれいに円形に剥がしていきます。このとき、剥がしていく角膜表面の一部を切り取らないで残しておくことで、手術後にフタをするように元に戻すことができるのです。この剥がしていった角膜を『フラップ』といいます。
『フラップ』をずらすと角膜の内側が表面に出てくるので、そこにエキシマレーザーを当てることで角膜を削り、平たくしていきます。レーザーの照射が終わったら『フラップ』を元に戻して手術はお終いです。
「LASIK」は「PRK」と比べて手術方法は複雑ですが、視力の回復が早かったり、強度の近視の方でも手術が可能といったメリットがあると言われています。


●近視矯正手術のリスクと対策

近視矯正手術には、眼鏡やコンタクトレンズとはまた違う、多くのメリットがあります。とはいえ、多くの方が手術を受けるようになってからまだ月日が浅いため手術後の状況がよく分かっていませんし、眼鏡やコンタクトレンズと違って、1度手術を受けたら元に戻すことができないというデメリットもあるのだそうです。
また「PRK」では、ドライアイになってしまったり、角膜の表面にデコボコができてメガネでも矯正できない不正乱視という状態になってしまうこともあるということです。「LASIK」でも、近視が矯正されても逆に軽い遠視になったなどのお話もあり、まだまだ完璧な手術というわけではないという意見もあります。
しかしながら、日本では日本眼科学会がエキシマレーザーを使った近視矯正手術のガイドラインを発表したり、専門医を対象に近視矯正手術の講習会を行い一定のトレーニングを受けた眼科専門医のみしか手術ができない体制が整いつつあるそうです。
いずれにしても、日の浅い新しい手術ですから、広告、宣伝に惑わされることなく、信頼出来る眼科医を選び、説明を良く聞き、納得した上で決めることが必要ということですね。