▽連載▽ メガネ購入体験談 [2]メガネ購入編
この連載は実際に「快適視生活応援団」メンバーの細川さんに体験談を書いていただいております。
「1.メガネ屋さん選び編 ~どこでどんなメガネを買おうかな~ 」
「2.メガネ購入編 ~いざ!メガネ選び~ 」
「3.メガネできあがり編 ~ついにメガネが手元に!~」
以上の3回の連載でお届けする、細川さんのメガネ購入体験談。
連載2回目の今回は、「メガネ購入編 ~いざ!メガネ選び~」です。
友人の紹介で、都内A店でメガネを購入しようと決めた細川さん。
今回は、メガネ屋さんでのメガネ選びについてレポートを頂いております。
~ いざ!メガネ選び ≫ メガネを選ぶ前に・・・もっと重要なことを発見!~
▽1.「メガネ」ライフに関するカウンセリングを受けているよう・・・
こんにちは、細川です。
2回目の投稿で前よりも緊張がほぐれていますが、ほぐれないのが肩こり・・・
あまりにつらいのでこの前「マッサージ」に行ってきたのですが、そのマッサージ屋さんいわく、「目からきているね」とのこと。ちょうど頭蓋骨の付け根あたりから、首の付け根にかけて異常に筋肉が張ってしまっているようです。そうかぁ~、最近パソコンに向かっている時間も長いし、コンタクトもつけっぱなしだし、改めて「目」について考えさせられました。
と言っても、相談相手もいないし・・・
そんな思いを胸に秘めながら、都内のA店に行きました。
以前に別のお店でメガネを購入したときは、
1.適当にフレームを選んで
2.その最中に店員に声をかけられて・・・
3.フレームを決めて、簡単な視力測定(機械で一発)
4.レンズを薦められるまま選び
5.1週間くらい待ってできあがり!
という流れだったように記憶しております。
ところが、今回お店に入るとお店の方とまずはお話をしました。
「普段はコンタクトレンズの時間が長いですか?」「どんな仕事?」「趣味は?」など
目の生活について、いろいろと質問されました。
私は、
○仕事ではパソコンを使うことが多いこと
○肩こりがひどいこと
○テニスをする関係で、コンタクトの生活が長いこと
○寝る直前までコンタクトをしていて、メガネをかけている時間が短いこと
○コンタクトは使い捨て(2週間)だということ
などの話をしたあと、コンタクトのパッケージを見せて、度数を確認してもらいました。
そこで言われたのが、「メガネの時間をもっと多くとって・・・」ということです。
使い捨てのコンタクトなので、通常のコンタクトに比べ目に負担がないようですが、メガネとコンタクトではまったく性質の異なるものなので、メガネにも慣れておく必要があるようです。目の呼吸という意味ではメガネのほうが断然いいようです。
ただし、自分に合わないメガネを選んでしまうと・・・それはそれで逆効果。
店員さんは、自分の「目」の生活について親身に聞いてくれ、本当に自分の目の健康に合わせたメガネを作ってくれそうだと思えました。まるでカウンセリングを受けているようでした。
▽2.「視力測定」で発見!目って 何から何まで人と違う・・・
カウンセリングが終わると、いよいよ視力測定です。
メガネ(レンズ)って視力とか乱視によってだけ変わるものだと思っていました。
視力測定というと、普通のメガネ屋さんでは、(なんか緑色の風景を覗く)機械だけで終わりというイメージですが、このメガネ屋さんは、視力測定で私の目のいろいろなことを発見してくれました。
普段目の検査をするときって、流れに乗って、何も考えないで、言われるがままになっている方も多いのでは? 視力測定の内容について少し触れておきます。
▼「オートレフ(Auto Refractometer)」という機械で、視力に合った度数を自動検出
目の黒目の部分(角膜)は、丁度たまごを横に置いたような形だそうです。
そのカーブの度合いは人によって違い、そのカーブの縦と横の差によって「乱視」
「近視」「遠視」が分かるようです。しかもそのたまごの形は、年々変化もするようですよ。
たまごの横のカーブの度合いはなだらかで、縦は急カーブ。その度合いの差で
「乱視」の度数をはかるんだそうです。ただ、この横と縦のカーブの差は
誰にでも少なからずあるようです。正常な範囲で、みなさんは乱視ということなんですね。
私の場合は近視で、視力にすると0.1が見えるか見えないか・・・
右目だけ乱視で、角度が107度とのこと。これはごく普通の乱視だそうです。
ちなみに近視用レンズと乱視用レンズの違いは・・・
○近視用 → レンズ全体が同じ度数
○乱視用 → レンズ内に、ある一定方向にだけ度が入っている
とのことです。
▼「フォロプター(Phoroptor)」により、より自分にあったレンズを発見。
お店によっては、オートレフだけで視力測定を終えてしまうところが多いようですが、
このお店では、オートレフの数値の再確認や微調整をする意味でこの機械を使用している
そうです。デジタルとアナログの両方で視力測定をやってくれるわけですね。
この機械を使ってのテストの内容は、
○red-green test
赤地と緑地に◎や数字が黒字で書かれていて、それを見比べた時にどちらの字が
はっきりと見えるかをチェック。
赤と緑の波長が同じ強さに見える = 像が網膜上でぴったり結ばれているということ
→赤を強く感じた場合は、まだ近視が残っている(度が弱い)
緑を強く感じた場合は、度が強すぎる
○乱視チェック
放射状にのびた線の濃度に強弱があるように感じるかどうかをチェック。
→乱視の方向のチェック
○斜視・斜位チェック
視線の確認。物を見るとき、人は右と左の両方の目で、見る物に視線を向けますが、
人によっては片方の目だけが目標とは違う方向を向いてしまうことがあるそうです。
それにより、レンズの作り方を変えることもあるようです。
近視の人は視線が開き気味だそうですが、私は右目の目線が気持ち上とのことでした。
などなど。
このようにA店では、かなりみっちりと視力測定をやっていただき、
安心感が他の店とは大きく違うということを実感しました。
メガネは高いお買い物、、、やっぱり自分に一番合ったメガネをかけたいものです。
以上の結果、私は両目とも-3.0という度数に決定。
コンタクトでの生活がメインとなる場合、メガネは0.7が見えれば大丈夫のようですが、
車を運転するなども考慮して、1.0が問題なく見えるようにお願いをしました。
▼視力測定の際に、お店の方に聞いたためになりそうな情報をまとめてみました。
○調節力のお話
正常の人の近点における調節力は、11歳~12歳頃がピークで、
目から9cmくらいのところまで焦点を合わせることができます。
しかしここからは歳を重ねるに連れて近くに調節することが難しくなり、
焦点距離はどんどん離れていきます。
45歳くらいでちょうど40cmくらいになってしまうそうです。
一方で、遠点は、正常の人で30mくらいの位置。
つまり、目は遠くの看板の文字(30m)などから近くの本の文字(9cm)
くらいまでを見ることができる力が備わっているということ。
ちなみに私の調節力は、まだ10cm前後まであるようです。
まだまだ若いということですね。
▽目の調節機能についての詳細はこちら
○視力測定の時間は?
大抵は15分~20分。説明や原因の究明等が必要な場合は、その人の
ライフスタイル等を聞きながら、1時間以上かかることもあるようです。
メガネは医療器具だということを再認識させられますね。
○近視って直るのでしょうか?
近視がなおる=眼筋の調整力の回復ということ。
アメリカの報告で、一定期間「ルテイン」「ケール」入りのサプリメントを
常用したところ、視力が回復したという結果があるようです。
日常の生活で「ルテイン」「ケール」を補うことができる食材は、
トマトジュース、ほうれん草、ブルーベリーなど。
特にブルーベリーには、網膜をクリーニングしてくれる働きがあるので、
明るく感じる分、視力が回復したと感じやすいようです。
▽3.フレーム選びとレンズ選び・・・
▼さぁ、視力検査が終わってフレーム選び・・・
フレームは、基本的に個人の好み?ですね。ただ、まわりの人からどんな印象を
持ってもらいたいかなどが重要だと思いました。カジュアルなフレームもたくさん
ありましたが、やはり仕事中にかけることが多くなるのでフォーマルな感じの
フレームにしました。
これまでのフレーム選びって、鏡の前で「あーでもない、こーでもない」と試着を
繰り返し、なかなか決まらなかったり、度が入ったレンズとでは印象が大きく違ったり・・・
とかなり面倒だったし、自分に合ったフレームがなかなか選べなかったりした記憶があります。
そうすると、お店の人の「それお似合いです・・・」に流されてしまうこともしばしば。。。
でも、このA店には、顔写真をパソコンにとりこんで、シミュレーションしてくれる
システムが置いてありました。実は、快適視生活応援団のコラムにも載っていて、
ずっと気になっていた「アクティビジュ」だったんです。
メガネをかけた印象って、自分ではよく分からないので、早速この「アクティビジュ」を
初体験!事前に登録されたフレームを画面上で試着でき、レンズの厚みによって
変わる顔の印象もチェックできるうえに、ゆっくりとお買い物ができて、すごく便利でしたよ!
▼さて、レンズを決めます!!レンズとフレームの関係は重要!!
私の瞳孔距離(両目の中心を結んだ距離)は62mm。
選んだフレームの玉型中心を結んだ距離は72mm。
私の目はフレームの玉型中心よりも内に寄っているようです。
レンズの中心は、目の中心に合わせなければなりませんが、フレームにはめこむときに、
レンズの中心をフレームの玉型中心に合わせてしまうと、10mmズレが生じてしまう
ことになります。
この10mmの差を考慮して、、、フレーム玉型の中心より、片側5mmずつ内側にレンズの中心を内側に持ってくることで、このズレは解消します。「レンズの中心」と「瞳の位置」の一致とお話しされていました。なるほど・・・です。これって、他のメガネ屋さんはどうなんだろう?
そんな説明をはじめて聞いたので、目からウロコです。
レンズは中心が最も薄く、外側になるに従って厚くなっていきます。目の中心がフレームの中心と近ければ、薄い部分のみを使用できますが、このズレが大きいほど、出来上がりのレンズの端は厚くなります。
出来上がりをみて「ちょっと違う・・」と感じる人がいるのは
このレンズの厚みについて説明を受けないことが多いからとのことのようです。
レンズは、屈折率1.60>1.67>1.74の順に薄くなっていくとのこと。
私は度数-3.0で、1.67がよいというアドバイスを受けて、
セイコースーパーリブソンUVに決定!
さあ、できあがりが楽しみです。
そのお店で、レンズの加工までしてくれるのも安心です。
▼最後に、お店のこだわりを店長さんがお話をしていたので、少しご紹介します。
買い物が終わってお店のドアを出た後、「ここにきて良かった」と思ってもらいたい、
どのようにしたら「満足感」を持って帰って頂けるか・・・ということを念頭に
置いているようです。まだメガネを受け取っていませんが、自分に間違いないものを
作ってくれるという安心感がありました。
「満足感を持って帰って頂くためにはまず、お客様のニーズを良く聞くこと
が大事です。デスクワークのため、車の運転のため、普段の生活のためなど、
目の使い方、視生活によって使用するメガネも大きく違ってきます。
また、なるべく時間をかけて、説明を充分に行います。
お客様に安心をしていただくことで、信頼関係を築くもととなります。
また、接客する側も勉強をして、常にレベルUPをしていかなくてはなりません。
このようにお客様とのコミュニケーションを大事にすることで、「満足」して
いただくことが、コンセプトのひとつです。他のお店に行ってみたけれど、
満足できずに戻ってくるというお客様も多いですね。」
店長は、お客様からメガネ以外のことについても様々な相談をされるのだそうですよ。
確かに・・・何でも話してしまいそうになりました・・・
では、次回はメガネの受け取り、フィッティング、アフターケアについてレポートします。