快適視生活応援団オプト・コーディネイター山崎貴子のブログ Taka's cafe > ルーシー・リー展

Taka's cafe

ィーン、ロンドン、都市に生きた女性陶芸家、
ルーシー・リー展をみた。


実はルーシー・リー(1902-1995)という作家も
作品も知らなかった。
きっかけは回顧展の新聞広告、
その写真の美しさに見惚れた。
作陶中の姿だったか、白い器だったか
どっちだったろう・・・
人と作品が記憶の中で融和して


イギリス アルビオン・ミューズの自宅兼工房。広告に使われたのは上の写真だったような.../上下とも図録抜粋

あいまいになってしまった。
見終えた今、そのくらいに
両者の心象がぴったりと重なっている。

久しぶりに美しいものに出会えた気がする。

透き通るかのような白釉花器、
円熟期に製作された白地にピンク色
金属質のブロンズ色
ターコイズブルーなど色彩豊かな鉢、
遺された釉薬ノートから
どれだけ丁寧に研究を重ねてきたかわかる。

色彩もさることながら


ルーシー・リーを代表する朝顔型の青釉鉢(1978年頃)/東京展フライヤー写真

作品に一貫しているのは
造形の探究と洗練とモダンさ。
ルーシー・リー本人が語る
「形態への尽きない感動」が結実している。
静謐で優美で簡潔なフォルム。
薄く高い高台に大きく広がる口縁フォルムの鉢と
膨らんだ胴に細く長い首、そこから伸びあがる
口を開いたようなフォルムの花器、
このふたつがもっとも特徴的。
モダニズム造形美の極みともいわれる。
でも、温かい。


前世紀の100年を陶芸に生きたルーシー・リー。
建築家エルンスト・プリシュケに依頼したという
ウィーン時代のアパートの内装も簡素でステキ。
家も器も使う人つくる人の人となりを映し出す。



ルーシー・リー展-------------------------------------
東京展/国立新美術館 2010.4/28-6/21
栃木展/益子陶芸美術館 2010.8/7-9/26
静岡展/MOA美術館 2010.10/9-12/1
大阪展/大阪市立東洋陶磁美術館 2010.12/11-2011.2/13
三重展/パラミタミュージアム 2011.2/26-4/17
山口展/山口県立萩美術館・浦上記念館 2011.4/29-6-26