カリグラシノアリエッティ・・・?
そう耳に入ったとき
アリエッティという書体のカリグラフィー
(ペンを使った西洋版書道)だと思った。
この夏公開のジブリアニメ
「借りぐらしのアリエッティ」と知ったのは
映画美術監督として注目される種田陽平さんが
このアリエッティの世界観を具現化した
美術展を開催しているということから。
ジブリ作品は日本が誇る文化として敬愛しているが
見るのは専ら地上波専門。(^^;)
映画が先か、本(美術展)かはよく悩むところだけど
今回は美術展の予習なので
地上波を待っていては間に合わない。
はじめてジブリアニメを映画館で見てから
東京都現代美術館で開催中の
種田陽平さんの仕事をみてきた。
私的には
今回は映画をみてから、がおすすめ♪
もちろん純粋に美術作品として楽しめるし
ストーリーも喚起させてくれる。
だけどより体感するなら先に映画、あるいは
原作の「床下の小人たち」(メアリー・ノートン)を
読んでからぜひ。
内容は映画か原作本でみていただくとして
人間の世界から借りてきたものを
自分たちの手で加工したり工夫して暮らしている
床下の小人アリエッティが住む家を
ちょっとだけ覗かせてもらうと・・・
高島屋の包装紙なんかを壁紙にしていたり♥
消印のある切手を壁に飾っていたり♥
紅茶の空き缶らしきものをドレッサーにしていたり♥
とにかく可愛い♥♥♥
明かり取りのためのワイン瓶なんて
その発想をまねしたいくらい♥
ここでは“サイズの妙”が盛りだくさん。
小人サイズの目でみる人間サイズのモノや暮らしが
超リアルに(現実以上に視覚効果をねらっている)
表現されている。
見慣れたモノたちがすべて微妙にBig
このスケールがとても新鮮。
現実サイズのモノと小人サイズのモノが混在すると
リアルと虚実がまさに交錯して
あやうい感覚に迷い込む。
まあ、理屈めいたことはさておき
脳が刺激されオトナも楽しめる。
種田陽平さんの言葉に
バーチャルな空間になればなるほど、
リアリティとディテールが大切。
とあるが、それを具現化していて愉しい。
リアルにみせるではなく
生きているようにみせる、まさにHOT SET。
種田陽平の名を知らしめた「スワロウテイル」や
「ヴィヨンの妻」「西の魔女が死んだ」を
この夏観てみよう。
とにかく
子どもは大好きな世界、
オトナも相当愉しめる。
いやオトナの方が愉しい、かな。
3D流行りだがこの美術展こそ三次元、
リアリズムとファンタジーが体験できる。