スティーブジョブズ氏が愛用していた丸メガネを求めて
ニューヨークのお店が順番待ちになるほどの人気という。
ドイツのLunor "classic round" のようだ。
他にも愛用品の数々が報じられていて
どこのブランドの何か
ちょっとした論争まで巻き起こっているらしい。

論争はともかく
とりわけメガネについて、革新とは対極の
クラシックなデザインを愛用していたことが
私には何より興味深い。
伝統と革新は常に相互作用するー
そう信じている私は
次代の開拓者だったジョブズ氏自ら身につけたものが
伝統、ベーシック、プレーン、ピュア...
そういったものだったことが単純に嬉しい。
もし私がこのような人のコンサルタントだったら
やはりクラシックラインを選ぶ。

細部にまでこだわる、というのも有名な話。
記者会見でよく来ていた黒いTシャツについて
　「以前はイッセイ ミヤケの特注品で一括納入していて
　その後ある年ファブリックが製造中止、代わりによく似た
　カットソーで生産して届けたところ『ファブリックが違う』
　と返品されてしまいました。そのちょっとした差を見抜き
　ダメ出し、着るものにも繊細な方でした。」
ーイッセイミヤケ元代表取締役社長太田伸之氏ブログよりー
という秘話にも象徴されている。

素材を見抜き細部にこだわる眼が選んだ
クラシックな丸メガネでもあった。
時代を超える普遍のフレーム。
プレーンになればなるほど
人柄が表れるデザインなのだ。