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「ビジョン・ケア」「ヘルス・ケア」という考えに基づいて眼鏡を購入するとき、 どのような基準でお店を選べばよいのでしょうか?「眼鏡店」の選び方と認定眼鏡士制度について、日本眼鏡技術者協会にお話を伺いました。



■「眼鏡店」の選び方と認定眼鏡士制度


みなさんは眼鏡を購入する際、お店をどのように選んでいますか?
昔から有名なお店、近くにあるお店、知人に紹介されたお店など、理由はさまざまだと思います。最近は、価格の安さでお店を選ぶというケースも少なくありません。


ただ、ここで大切なことは、その店にしっかりした技術者がいるかどうかということ。残念ながら、日本の現状では眼鏡技術者に国家資格が与えられておりません。したがって、眼鏡の知識や技術のない人でも、眼鏡店を開業したり営業したりすることが出来ることになります。


その一方で、眼鏡の専門技術を身につけている人もたくさん活躍しています。
眼鏡の専門学校が全国に5校存在し、3年制以上の専門教育を施し、眼鏡技術者を養成しているのです。
これらの学校の卒業生で認定試験に合格した人を、厚生労働省の許可団体である(社)日本眼鏡技術者協会が「認定眼鏡士」として認定、登録しており、現在8,500名を超える認定眼鏡士が全国で活躍しています。


「眼鏡って何?」でお話したように、眼鏡を低価格で提供する眼鏡店が増えるにつれ、眼鏡を雑貨扱いしたり、単なるファッションの道具とみなす傾向が目立ちます。しかし、眼鏡はあなたの大切な視力を守り、快適な「視生活」を過ごすための道具なのです。つまり、「ビジョン・ケア」「ヘルス・ケア」を重視するという考え方が、まず優先されるべきでしょう。


それでは、「ビジョン・ケア」「ヘルス・ケア」を重視して眼鏡を選ぶにはどうすればいいのでしょうか。

一般に眼鏡を購入する場合は、まず視力の検査から始まり、適切な度数が決まったら、それにふさわしいレンズとフレームを選び、正確に加工調製されたものを、顔に正しくフィットしてもらうことが大切です。
そのためには、高度な専門知識と技術をもった「認定眼鏡士」がいることが眼鏡店選びのひとつの指標となります。


この認定眼鏡士制度は、(社)日本眼鏡技術者協会によって平成13年より立ち上げられました。


当初は眼鏡学校の卒業生ではなくても、一定の実務経験と講習会の受講実績があれば認定眼鏡士として認められていましたが、現在では眼鏡学校の卒業生であることが必須条件として定められております。


認定眼鏡士は、眼鏡学校での修業年数や履修課程の種類により次のように分類されています。


S級認定眼鏡士   : 2年制の全日課程修了者、又は通信課程修了者
SS級認定眼鏡士  : 3年制以上の全日課程修了者(標準等級)
SSS級認定眼鏡士 : 国際的なレベルの認定試験に合格した者


認定眼鏡士の標準等級は、3年制以上の課程を修了した者に与えられる「SS級認定眼鏡士」としています。ですが、米国など英語圏では5~6年制の専門教育により「オプトメトリスト」と呼ばれる資格が存在し、それら海外での資格を取得した人や、そのレベルに近い認定試験に合格した人を「SSS級認定眼鏡士」として認定しています。


この認定眼鏡士の資格の有効期間は3年間のみ。それは、メーカーの商品開発によって新設計のレンズや新素材のフレームが次々と登場したり、またパソコンによる疲れ目やドライアイなど、生活習慣から生じる様々な症状も、眼鏡技術者はいち早く把握しておかなければならないからです。資格維持のためには生涯にわたって教育受講の回数が定められており、規定回数を満たさなかった場合は、資格を喪失するという厳しい内容となっています。


このように、正しい眼鏡の知識や技術で皆さんにご満足いただける眼鏡を提供するのが「認定眼鏡士」です。
(社)日本眼鏡技術者協会のホームページにて、全国各地の認定眼鏡士とその所属するお店を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。



(社)日本眼鏡技術者協会 >「お近くの認定眼鏡士を探す」はこちら



監修:日本眼鏡技術者協会会長 津田節哉
日本眼鏡技術者協会 ウェブサイト