メガネを購入し使ってみて、「こんなはずじゃなかった」「思っていたより使い勝手が良くない」と不満を持たれたことのある方はいらっしゃいませんか?きちんと選んだつもりなのに、なぜそのようなことが起こってしまうのでしょう?また、満足のいくメガネを購入する為には、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?
今回は、「間違わないメガネ選びのポイント」について、日本眼鏡技術者協会の中島さんにお話を伺いました。
■1.メガネは万能ではない
「遠くは良く見えるが新聞が読めない」「本は読めるがTVがボヤける」「パソコンは良く見えるが室内がボンヤリとする」「遠近両用であるのに周辺が歪んで見える」。メガネを買い替えたときに、こういった違和感や不満を感じる方がいらっしゃいます。特に中年以降の方には、そのような不満を持った経験のある方が多くいらっしゃるかもしれません。
このような場合、お客様の中では「メガネを掛ければ何でも思い通りに見える」と思っておられる方がいらっしゃいます。確かに若いときは、遠くでも中間距離でも近くでも、また周辺も違和感無く見えましたが、中年以降の年齢になると、眼の調節力が衰えてきてそのようにはまいりません。メガネは使用目的に従って限られた分野で使用するものであることをご理解頂き、使い方を間違わないでメガネと上手にお付き合いください。
■2.メガネ選びのポイントとは
間違わないメガネ選びのポイントは、メガネを購入する前に、ご自身のメガネの使用目的と使用条件を眼鏡技術者によく相談して、充分納得されてからお求めになることです。良いメガネ作りは、お客様と眼鏡技術者との対話から始まります。
またお求めになったメガネを使っておられる間に、枠が歪んできたりレンズが汚れてくることがあります。それはメガネ本体に欠点がある場合と、使い方に原因がある場合があります。このような時には購入した販売店へご遠慮なくご相談ください。
また年に一度は必ずメガネの調整にいらしてください。それには、認定眼鏡士のいる認定眼鏡店をお選びいただくとよいでしょう。
お客様からいただく、メガネに関する相談内容は多岐にわたります。その各々はケースバイケースでお答えしていますが、ここでは具体例をあげることは控えます。
ご相談に対応する眼鏡技術者には、学術的・技術的・経験的に裏付けされた豊富な知識が要求されます。言い換えればアカデミックな職人技を駆使しなければならないと云えましょう。私達認定眼鏡士は、アメリカのジョン・グッドマンによる「一人の苦情を言う人の背後には二十六人の同じ苦情を持つ人がいる」と言う言葉を深く受け止めて、真摯に応対することを心がけています。
いかがでしたか?一度購入したら、数年は付き合っていくことになるメガネ。上記を参考に、ご自身で納得できるメガネ選びを目指してみてくださいね。
監修:日本眼鏡技術者協会 中島順二郎