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目とメガネに関する豆知識
■ 1997 世界初 内面累進遠近両用レンズ

1993~94年頃、SEIKO社内では、新しい累進レンズの開発に向けさまざまな部門において議論がなされていました。それまでの累進レンズは、外面累進設計と呼ばれる、外面に累進面、内面に乱視補正面を配置した設計が採用されていましたが、累進面をより目に近づけることができれば視野が広がり、ユレ・ユガミが少なくなるのではないだろうか、それに成功すれば、シニアユーザーに、より快適な見え心地を提供できるのはないだろうか、という確信のもと、当時、内面に累進面と乱視補正面を融合させる技術に挑んでいるメーカーは、世界に皆無でしたが、SEIKOは未知の技術へチャレンジを始めました。

まずは、レンズの内面を加工する装置の開発から着手し、次に、累進面と乱視補正面を片方の面で両立させながら最適化させる設計の開発を進めました。それまでの外面に累進面、内面に乱視補正面という設計とは全く異なる為、設計しては試作品を作り、評価・チェックを繰り返す日々。商品化の兆しが見えたのは1997年。開発部一丸となって始まった内面プロジェクトは、スタートからおよそ3年が経過していました。

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1997年、こうして開発されたのが、世界初内面累進レンズ「セイコー スーパーP-1」です。発売が開始されると、「今まで累進レンズに慣れることができなかったが、内面累進レンズで初めて掛けられるようになった」「自然な見え心地で長時間掛けていられるようになった」など、想定していた以上の大きな喜びの声をたくさんユーザーの方からいただきました。この商品の開発により、シニアユーザーのビジョンケアに貢献することができ、累進市場にあらたな潮流を生み出すことができました。

現在では、国内はもとより世界にこの内面累進の技術が羽ばたいており、累進市場のひとつの柱となっています。SEIKOでは内面累進設計を採用したたくさんの商品をシリーズ化。「セイコー スーパーP-1」はその内面累進設計の象徴として、57億4,000万通りの設計の中からライフスタイルや使用目的に応じて選択できる遠近両用テイラーメイドレンズ「セイコー スーパーP-1<ネオ>」へと進化しています。

さらに2009年には、SEIKO内面累進レンズの最高峰となる遠近両用テイラーメイドレンズ「セイコー スペリオールP-1」を発売しました。「スペリオールP-1」は、新開発の"スペリオール・システム"を採用し、ほぼ無限大とも言える1959兆の種類の中からお客様に最適なレンズを提供。お客様一人ひとりに、これまでにない上質の見え方を実現します。


■ 1998 世界初「両面非球面単焦点レンズ」

1988年に世界初となるマイナス度数の非球面単焦点レンズ(外面のみ非球面、内面は球面)を発売し、プラスチックレンズ市場に新風を巻き起こしてから十数年後。当時、薄いプラスチックレンズ素材の開発は行き止まっていました。SEIKOは、メガネユーザーの求める「少しでも薄く」を実現するため、世界初となる両面非球面単焦点レンズの開発に着手していきました。

両面非球面単焦点レンズは、文字通り外面も内面も非球面のレンズ。非球面設計が両面に施されるため、レンズのボケやユガミを少なくすることができ、さらに片面のみ非球面設計のレンズよりも薄いレンズが可能となります。

設計は、1997年に発売した内面累進レンズの生産技術・設計技術・評価技術などを応用して始められました。この開発ノウハウがあったため、設計は比較的スムーズに進んだものの、今までに世界で作られたことのない非球面のレンズを求めていたため、生産技術の確立においてはかなりの時間を要することになりました。

今までは球面形状が当たり前であったため、レンズ製造に必要な両面非球面用のガラス型を開発するために、何度も何度も試作を繰り返し、設計通りの見やすさ(光学性能)が出るガラス型製造に明け暮れた結果、1998年、ついに世界初となる両面非球面単焦点レンズ「SSV AZ」が誕生しました。

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プラスチックレンズの永遠のテーマである薄さと見やすさ(光学性能)が両立した両面非球面単焦点レンズは、プラスチックレンズの歴史に新たな1ページを刻みました。

現在は、「SSV AZ」の他に、屈折率1.74の「SPG AZ」、屈折率1.60の「SLU AZ」の3商品があります。


■ 2010 インディヴィジュアルレンズ~お客様仕様レンズ~

国産初のプラスチック累進レンズ「ビスタ P-1レギュラー」を発売して以来、世界初の室内用中近レンズ「セイコー シニア50」や世界初の内面累進レンズ「セイコー スーパーP-1」など、数々の先進レンズを発売し、累進レンズ市場を牽引してきたSEIKO。特に内面累進レンズは、1997年の発売以来、一人ひとりのお客様に最適なレンズを提供する為に継続して改良を重ね、商品バリエーションも充実、今や、累進レンズのディファクトスタンダード(業界標準)への道を歩みつつあります。

そしてSEIKOはこの11月より、お客様により分かりやすい商品体系を目指し、内面累進レンズの商品群を「インディヴィジュアルレンズ~あなた仕様のレンズ~」と名づけました。
インディヴィジュアルレンズは、お客様一人ひとりの処方度数や装用状況に合わせて作られる個別対応のレンズなのです。

※インディヴィジュアルレンズの一覧はこちら
http://www.seiko-opt.co.jp/lens/sr/

SEIKOの内面累進レンズは、お客様に最高の装用感、満足感を提供し続けるために、これからも進化を続けてまいります。