メガネユーザーの災害時への備え
いつ起きるかわからない災害に備えて、防災グッズを揃えている方も多くいらっしゃると思います。水や食糧だけでなく、ラジオ、懐中電灯、タオル、ライターなど災害に備えておくべき物はたくさんありますよね。
しかし、災害時に避難することを想定したとき、いちばん最初に必要なものがあります。それは「視力」です。
普段メガネやコンタクトレンズを使用されている方の中で、いざという時のために「視力」を確保しているという人はどのくらいいるでしょう?
人間は情報の約90%を視覚から得ています。「見えない」ということは情報の90%を失うと言い換えることができます。常にメガネやコンタクトレンズをしている人は、普段の生活において裸眼では困ることがたくさんありますよね。災害時であればなおさら、何も見えない中で避難するのは危険が伴いますし、「見えない」ことは致命的と言っても過言ではありません。
しかし、もし夜寝ている間に災害が起こったとして、実際にメガネやコンタクトレンズを持って避難できる人はどれだけいるでしょうか?
阪神淡路大震災の時には、災害が起こったのが朝方だったこともあり、何も持たずに布団から飛び出て避難した人も多かったようで、メガネ不足が起こったと言われています。
また、東日本大震災の時には、避難生活をしている人の中にも、メガネもコンタクトレンズもなく生活に支障を来している方が多くいらっしゃったと報道されました。
視力の悪い人にとっては、メガネやコンタクトレンズは食糧や水と同様に「生きていく上で必要な物」なのです。
◆ 災害時に備えておくこと
では、突然の災害に備えて、視力を確保するにはどうしたらよいのでしょうか?
メガネユーザー、コンタクトレンズユーザーの方は、もしもの時に備えて以下のような準備をしておくことをおすすめします。
<まずはメガネを枕元に>
阪神大震災の時には、枕元に落ちてきた物でメガネが壊れて使えなかった方も多くいらっしゃったとのことです。枕元の上には物を置かないようにしたり、メガネケースに入れて置いておくと良いかもしれませんね。
<防災グッズにメガネを>
<プラスチックレンズがおすすめ>
ガラスレンズのメガネのみを所有されている方は、この機会にプラスチックレンズのメガネを作っておくことをお勧めします。
<メガネを点検しておきましょう>
ネジがゆるんでいないか?ナイロールと呼ばれる下もしくは上半分ふちなしのタイプなら、レンズを固定する糸がゆるんだり弱ったりしていないか?など、眼鏡店に持っていけば、点検や修理、パーツの交換など、できる限りのことをしてくれるはずです。
<コンタクトレンズユーザーの方は>
コンタクトレンズの装用は、水道水が使用可能となり、安定した医薬品の供給がされ、眼科医への受診が可能な状況が揃うまでは中止するよう呼びかけています。
コンタクトレンズユーザーの方は、非常時の防災グッズにいつも使っているコンタクトレンズや保存液を入れておくとともに、メガネも準備しておくことをおすすめします。
災害時に「見える」ということは、危険を回避し命を守ることにも繋がる重要なこと。
メガネユーザー、コンタクトユーザーの方は、ぜひ今回のコラムを参考にしてもしものときに備えてくださいね。