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目とメガネに関する豆知識

メガネレンズには、「単焦点レンズ」、「多焦点レンズ」、「累進屈折力レンズ」などがあります。


●単焦点レンズ

遠視、近視、乱視の、どの視力補正にも用います。また、老視用のレンズとして、手元専用の老眼鏡に用いられます。多くの方が、一般的なメガネを作るといった場合は、このタイプのレンズで視力補正を行います。 単焦点レンズには、球面、非球面、両面非球面などの設計があり、見え方、かけ心地などに違いがあります。

「遠視」「近視」「乱視」の解説はこちら


●多焦点レンズ

老視の人が手元専用の老眼鏡を使っていると、遠くを見るときと近くを見るときでメガネをかけはずししなくてはなりません。こういったわずらわしさを解消するため、ひとつのレンズの中に、遠くを見るための部分と近くを見るための部分が設けられたレンズを、多焦点レンズといいます。最も一般的なのは、近くを見る場所がレンズ下方に1つ設けられた二重焦点レンズ(バイフォーカルレンズ)です。また、遠くと近くの中間距離を見るためのレンズをさらに付加した、三重焦点レンズ(トライフォーカルレンズ)というのもあります。

二重焦点レンズは遠くを見る部分と小玉からなっています。 図のような視線の使い方で、遠く・近くを見ることができます。




多焦点レンズも単焦点レンズと同じく、遠視の方にも近視の方にも乱視の方にもお使いいただけますが、遠くを見るための部分と近くを見るための部分の境目がはっきりしているため、傍目に老眼だと分かりやすく、ファッション性に乏しいのが欠点です。


●累進屈折力レンズ

上記の多焦点レンズの、遠く用のレンズの度数から近く用のレンズの度数までを、連続的になめらかに変化させたレンズが 累進屈折力レンズ です。累進屈折力レンズは、遠くも近くも中間距離も見え、さらに多焦点レンズのような外観上の目立つ欠点もないのでファッション性に富むことから、老視の視力補正によく使われるレンズです。

図のような視線の使い方で、遠く・中間距離・近くを見ることができます。図の点線の部分は実際には見えず、単焦点レンズと同じ外観です。




累進屈折力レンズの欠点としては、それ一枚で遠くも近くも見るわけですから、それぞれの視野が狭くなってしまうことや、見ている物が歪んでしまうなどが挙げられます。しかし近年では技術開発も進み、視野も広く掛け心地の良い累進屈折力レンズが登場しているほか、使用者の個人データを基に個別に設計されたカスタム累進屈折力レンズや、用途を特定することにより光学性能を高めた用途別設計などにより、優れた装用感を実現しています。「中近レンズ」「近々レンズ」などという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、これらはこの用途別設計に分類される累進屈折力レンズの一つです。