桜満開。
ふと、桜の香りを思う。
そういえば...
美しく咲く桜の花に香りはない。
桜のお香や匂い袋など
ふわりと芳香するのに...？

桜は塩漬けされるとクマリンという成分が
あの独特の"甘上品"な香りを放つという。
だから桜の花そのものに香りはなくても
桜餅を包む塩漬けされた葉や桜茶の香り
あんぱんの桜の塩漬けを
だれもが桜の香りとして記憶するらしい。

デージー（ひなぎく）も香りをもたない。
マークジェイコブスはそんなデージーに
香りをあげたい、と
そういってつくったフレグランスが"デイジー"。
"デイジー オー ソー フレッシュ"は
ラズベリー、ワイルドローズ、プラムの
フローラル・フルーティノート。
キラキラとスパークする透明感、
デイジーの花咲くボトルが
きらめく季節に似合う。


知恵によって抽出する香りがあれば
想像によって生みだされる香りもある。
香りから呼びもどせる記憶もあろう。
花や潮風の香りによって
あるいは夕餉のにおいに、ふと。
震災からひと月、
風景が消える信じ難い中にあっても
知恵や想像や記憶まで奪われるはずがない。

デージーの花言葉は
平和、希望、幸福、明朗、無邪気
あなたと気持ちは同じ、の意味もある。
だれもが今
そういう明日を、日常を、強く願っている。
あなたと気持ちは同じ、だから。