◆4.光のいたずら___レンズカラー選びの前に
◇ こんな経験ありませんか? できあがったメガネを自宅に帰って鏡で見たらレンズカラーの印象が違うとか、 メガネをかけて撮った写真を見たら思いのほか色が濃すぎた(薄すぎた)!、といった経験はありませんか。 これらは光(または照明)が原因ということもあります。 例えば、照明の白熱灯と蛍光灯とでは色の見え方が違い、白熱灯では赤み、蛍光灯では青みを帯びてみえます。 仮に、店頭の照明が白熱灯で自宅の照明が蛍光灯なら「印象が違う?!」ということがおきます。 自然光の下と人工光の下でも波長の違いによって色は違ってみえます。 レンズカラーはとてもデリケートな透明光です。慎重に選ぶなら店の中でも光源の違ういくつかの場所で確認してみましょう。 ◇ カラーサンプルの使い方 レンズカラーを選ぶときに役立つのが店頭に用意されているカラーサンプル。色の種類や濃度を確認することができます。とはいえ、カラーサンプルは名前の通りあくまでも“見本色”であると考えましょう。 例えば洋服生地の場合、同じ色の染料でシルクとウールを染色しても、素材の違いによってぴったり同色には見えません。つまりシルクとウールほどの違いはなくても、カラーサンプルに使われているレンズと実際のレンズでは素材が違うことがあるため同色に染めても色差がでることがあります。また正しく見本色と同色に仕上げられたとしても、店頭の照明によって色みが違って見えるということもあります。 このような光の特徴を心得てレンズのカラーや濃度を決めますが、その際の“目安”になるのがカラーサンプルというように考えるのがよいでしょう。カラーサンプルは白いパレットに並んでいることが多く、色みと濃度を大まかに選ぶにはパレット上でもかまいませんが、実際に目元に充てたり掌に重ねて肌色のうつり方を確認しましょう。 また、どのような色感の視界が得られるかはカラーレンズ越しに白い紙や白い壁を見て色みの影響を確認します。 |